撮影とカーライフ情報メインの個人ブログ

【世界の共通語】モッタイナイ活動をするニューヨーカー密着ドキュメント

みなさん、食品ロスについて考えた事ありますか?

農水省発表の資料によると、国内で年間600万トン以上の

「食べられる」物が無駄に廃棄されているんだそうです

これを国民一人当たりに換算すると、

毎日ご飯1杯分を捨てている計算になります

今回は食品ロスに関連したドキュメンタリー撮影で

ニューヨークへ行った時のお話をリポートします

晴空
ここであげている画像はテレビ撮影の合間の記録スナップです。手ブレしているものもありますがご容赦を 

 




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MOTTAINAI=モッタイナイは世界の標準語

MOTTAINAIって言葉、世界じゅうどこでもこのまま通じるって知ってましたか?

2004年、環境分野で初めてノーベル賞を受賞したワンガリ・マータイさんが

世界に広めたれっきとした「日本語」です

何故共通語になったのか・・

それは、世界のどの言語にもこの「モッタイナイ」に相当する言葉がなかったから

日本の文化が生んだ世界に誇る言語なんです

そんな日本なのに年間600万トンもの食品ロスがあるなんて

逆にミットモナイ話ですよね

 

モッタイナイからはじまったトラッシュダイブツアー

一人当たりの食品ロスを世界で見てみると

日本はイギリス・アメリカ・ドイツに次いで4番目

食品ロスをなくす国内活動は各地のボランティアさん中心に行われていますが

認知度はまだまだです

そんな中、モッタイナイを合言葉に、

フリーガンと呼ばれる人々がアメリカに現れました

路上に無駄に廃棄された食物などを回収し、生活の中で消費していく

みんな個人で立ち上がった人たちばかりの集まりです

食べ物を拾って食べるなんて日本人には考えられないでしょうけど

欧米人はまず自分の考え=主張ありきという思考で行動します

他人にどう見られるかは日本人ほど気にしていないんですよね

 

こちらはフリーガンの活動をサポートしているシンディさんのお宅

見て「エッ?」と思われる方もいるでしょう

そこそこ以上に優雅に暮らしているのがうかがえますよね

 

彼女の職業は画家で、相応の収入があり、わざわざ拾って利用する事が

決して生活に困ってやっているワケではないという事が分かります

無駄をなくす、食品のロスを抑えたい、そのコンセプトが活動源になっているんです

フリーガンの主な活動はゴミ箱にダイビングする事

これ、トラッシュダイブツアーといって、路上のゴミ箱に

文字通りダイブして食べられるものや使えるものを持ち帰る活動なんです

 

参加する人の中には医師や一流企業の秘書さんらもおり職業も様々・・

撮影したのはニューヨークマンハッタンの中心街です

ここニューヨークは高級食材店なども数多くあり

例えばバナナなんかはちょっと黒くなっただけで売れないと判断して

廃棄してしまう店もあります

主食のパンなどもその日に売れ残ると躊躇せずに捨ててしまいます

これはほんとにモッタイナイ!

とあるベーグル専門店ではフリーガンの活動に共感し

ベーグルだけをいつでも「食べられる」状態にし

専用のビニール袋で分別廃棄してくれるところもあります

フリーガンたちは自分で必要な分だけを持ち帰るのがルール

袋は後からダイブしにきた仲間たちのためにまた口を閉じて元に戻されます

僕もこのベーグルを試食してみましたが、まったく普通に食べられるもので驚きました

このシステム、なにげにスマートですごい事だと思いませんか?

日本人だったら拾う行為自体に戸惑い恥ずかしさを感じるでしょう

第三者からの軽蔑の視線だって覚悟しなきゃいけません

なんだかちぐはぐした話ですよね

モッタイナイという言葉を生み出した日本人こそが進んでこういった活動をすべきで、

もっと社会に受け入れられるような風潮になるべきです

もちろん、そこには衛生面という問題もあります

であるならば、そこに知恵を傾けたら答えは出てくると思うんですよね

売れ残りを捨ててしまうのって、まだまだ食べられるものを捨てているワケですから

それはやっぱりモッタイナイです

余談ですが、都内某所に昔、「ハレルヤおばさん」という方がいました

売れ残った菓子パンを業者から無料で引き取り

路上生活者へ配る活動をしていたんです

こんな利用の仕方だってあるって事ですよね

 

ロスされているのは食べ物だけじゃない

こちらのスナップはマンハッタン市街の路上に捨てられたソファー

 

ちょっとおふざけで座っていますが、これ、立派に使える代物でした

下部の方に汚れは多少はあるものの、破損などはまったくなく、

何故捨てられていたのか理解できませんでした

いったいこれを廃棄するのにどんだけのCO2が使われるのか・・

都会に暮らす人たちにはとんでもないお金持ちも沢山います

おそらく新しい家具を買って不要になったから廃棄したんでしょう

廃棄する背景にはフリーガンの存在もあったのでは?と僕は思っています

日本式にいうと、「捨てる神あれば拾う神あり」です

きっと必要な人が拾ってくれるだろう、そう思っているのかもしれません

隣に捨てられているカーペットがソファーに乗ってないのは

廃棄した人の気配りだったのかもしれません

普通に使える廃棄物は家具だけではありません

たとえばお店の改装で不要になった新品の洋服や文房具、タイミングによっては

ハロウィンで売れ残ったグッズなんかもあるんだそうです

 

こちらの写真は拾ってきた自転車をリサイクルしているお店

中には車輪だけ、フレームだけの廃棄物もあり、

そんなパーツを回収して再び組み立てて商売しているようです

ニューヨークという都会にはいろんなものが捨てられているけど

こうやって再利用する人たちもいるんです

 

 

拾いものだけで生活している青年

料理の途中でおどけたポーズをしてる彼の名はジェイソン君

彼は大学を卒業後、就職に失敗しシンディさんの活動を知ってフリーガンを始めた人物

もちろん、それだけでは寝泊まりする場が確保できないので

アルバイトをしながら仲間たちとルームシェアをしています

この彼が着ているパーカーももちろん拾い物

料理に使う食材などもほぼ拾い物

ジェイソン君曰く、こまめにダイブツアーすれば期限切れのオリーブオイルや

冷凍のピザなど、特にこだわりがなければいろんなものが回収できるんだそう

きちんとスナップしておけばよかったのですが

この冷蔵庫の中にはなんと手つかずのデコレーションケーキまでありました

 

まとめ

今回の話を書いていて、とある別の撮影で見た光景を思い出しました

産業廃棄物処理のドキュメンタリーを撮影していた時、

処理場にとある企業が販促用に作った大量の景品があったんです

社の銘柄が印刷された折り畳み椅子や座布団、

それらを陳列するための棚など、すべて無傷で新品なものが

大型シュレッダーの横に無造作に積みあがっていました

もうキャンペーンが終わって不要になったものなんでしょうけど

これを作るために無駄に材料を使い、無駄なエネルギーを消費し、

それを今度は廃棄するためにまたエネルギーを消費している

これって滑稽な話ですよね

文明は人を豊かにしましたが、豊かさを得た代償に地球が犠牲になっています

その不要な副産物はすべて人間が作り出したもの

温暖化はオーストラリアとソコトラ島の記事でも触れていますが、

氷河が解け、海面上昇が進み、天候が変化し、地球は悲鳴をあげています

その悲鳴の代表的なのが近年大型化している台風などの気候変動

その規模は昔とは比べ物にならないくらい、年々深刻になっています

人類が無駄にしたものの代償は人類が背負う事になるんです

世界の共通語にまでなった「モッタイナイ

この言葉の意味を改めて考え直す時期にきているのかもしれません

 



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